高齢猫の3頭に1頭が罹患。SDMAで早期発見し、食事療法とリン制限で進行を遅らせる。
IRISステージ2から腎臓食を導入。リン制限が進行抑制のカギ。SDMAはクレアチニンより早期に上昇するバイオマーカーで、ステージ1の発見に有用。高血圧(収縮期≥160mmHg)にはアムロジピン、蛋白尿にはテルミサルタンを併用。
| ステージ | Cre (mg/dL) | 管理 |
|---|---|---|
| 1 | <1.6 | モニタリング、水分摂取促進 SDMA 14〜17で注意 |
| 2 | 1.6〜2.8 | 腎臓食導入、リン制限 血圧・蛋白尿チェック |
| 3 | 2.9〜5.0 | 腎臓食+リン吸着剤 補液検討、貧血管理 |
| 4 | >5.0 | 積極的補液、対症療法 QOL重視の管理 |
| ❌ 旧来 | ✅ 最新 |
|---|---|
| 腎臓病=極端なタンパク質制限 | 良質な中等度タンパク質で筋肉量維持。過度な制限は筋減少を招く |
| クレアチニンだけでステージング | SDMAを併用し早期ステージの見落としを防ぐ |
| 腎臓病の猫にリンは無関係 | リン制限は最も強いエビデンスを持つ進行抑制策 |
graph TD
A["猫のCKD診断・管理アルゴリズム"] --> B{"猫: 7歳以上 / CKD症状
定期検診"}
B -->|"Yes"| C["初期検査: Cre, SDMA, 尿検査(UPC), 血圧測定"]
C --> D{"持続的な腎疾患の存在?"}
D -->|"No"| E["非CKD: 定期再評価"]
D -->|"Yes"| F{"Cre (mg/dL) の評価"}
F -->|"<1.6"| G{"SDMA (µg/dL) の評価"}
G -->|"<14"| S1_NC["ステージ1: Cre/SDMA正常
(他パラメータで腎機能低下示唆)"]
G -->|"14-17"| S1_SDMA["ステージ1: SDMA軽度高値"]
G -->|">=18 (持続的)"| S2_SDMA["ステージ2: SDMA高値で判定"]
F -->|"1.6-2.8"| S2_Cre["ステージ2: Cre中等度高値"]
F -->|"2.9-5.0"| S3["ステージ3: Cre高値"]
F -->|">5.0"| S4["ステージ4: Cre非常に高値"]
S1_NC & S1_SDMA --> M1["ステージ1管理
モニタリング強化, 水分摂取促進"]
S2_SDMA & S2_Cre --> M2["ステージ2管理
腎臓食導入(リン制限), 血圧/蛋白尿チェック"]
S3 --> M3["ステージ3管理
腎臓食+吸着剤, 補液検討, 貧血管理"]
S4 --> M4["ステージ4管理
積極的補液, 対症療法, QOL重視"]
M1 & M2 & M3 & M4 --> O{"合併症の評価と管理"}
O -->|"高血圧 (SBP≥160mmHg)"| T_BP["アムロジピン"]
O -->|"蛋白尿 (UPC≥0.4)"| T_Pro["テルミサルタン"]
O -->|"貧血"| T_Anemia["モリデュスタット/EPO"]
O -->|"嘔気/食欲不振"| T_GI["マロピタント/ミルタザピン"]
O -->|"脱水"| T_Dehyd["自宅皮下補液指導"]
T_BP & T_Pro & T_Anemia & T_GI & T_Dehyd --> P["継続的な管理と再評価"]
E --> P
S1_NC -->|"合併症なし"| P
S1_SDMA -->|"合併症なし"| P
7歳以上の猫の定期検診にSDMAを含める。痩せた猫ではクレアチニンが過小評価されるため、SDMAが特に重要。
「一気に変える」のではなく7〜14日かけて混ぜながら移行。ウェットフードは水分補給も兼ねるため積極的に推奨。
すべてのCKD猫で血圧測定を。高血圧は網膜剥離・失明の原因になるが、治療可能な合併症。