猫の尿管結石は近年増加傾向にあり、特に中高齢の猫で多く認められる。結石組成はシュウ酸カルシウム(CaOx)が約98%を占め、ストルバイト(MAP)結石はきわめて稀である。CaOx結石は食事療法や内科的治療での溶解が不可能であるという点が、治療戦略を大きく決定づけている。
犬では猫ほど頻度は高くないが、CaOx結石が主流であることは共通している。犬では尿管径が猫よりも大きいため、自然排出される割合が猫よりやや高い。
| 検査 | 所見 | ポイント |
|---|---|---|
| 腹部X線 | 高輝度の尿管内結石像 | CaOx結石はX線で描出されやすい。ただし1mm以下の小結石は見逃されることがある |
| 腹部超音波 | 腎盂拡張(水腎症)、尿管拡張 | 猫で腎盂幅 >3mm、犬で >5mm は閉塞を強く示唆。閉塞部位の特定にも有用 |
| CT | 結石の正確な位置・サイズ・数の評価 | 手術計画の立案に最も有用。造影CTで閉塞の程度も評価可能 |
##### 皮下尿管バイパスシステム(SUBデバイス)
腎臓と膀胱を人工的なチューブで直接バイパスする方法。現在、猫の尿管閉塞に対する最も推奨される術式の一つ。
##### 尿管ステント留置
閉塞部位にステントを留置し、尿管内腔を確保する方法。
##### 尿管切開・吻合術(Ureterotomy/Ureteroneocystostomy)
従来の外科的切開による結石除去。猫の尿管径が極めて小さい(1〜2mm)ため、術中の尿管損傷・狭窄のリスクが高い。サージカルルーペまたはマイクロサージャリーの技術が必要。