犬猫の皮膚・耳の感染症において最も一般的な病原菌は Staphylococcus pseudintermedius であり、そのメチシリン耐性株がMRSPである。一方、ヒトの院内感染で問題となるのは S. aureus のメチシリン耐性株(MRSA)であり、犬猫からの分離頻度はMRSPより低い。
メチシリン耐性はmecA遺伝子(またはmecC)がコードするPBP2a(penicillin-binding protein 2a)によるもので、すべてのβ-ラクタム系抗菌薬(ペニシリン系、セファロスポリン系、カルバペネム系)に交差耐性を示す。さらに多くのMRSP株はフルオロキノロン系、テトラサイクリン系、マクロライド系にも同時耐性を持つ多剤耐性株である。
表在性膿皮症(superficial pyoderma)に対しては、局所療法のみでの治療が国際的なガイドライン(ISCAID/ISFMなど)で強く推奨されている。
局所療法のみで治療期間は通常3〜4週間。臨床的完治後も1週間の継続が推奨される。
深在性膿皮症(deep pyoderma)や全身性の感染では、感受性試験の結果に基づいて以下の抗菌薬が選択肢となる: