IMHAの犬、IBDの猫 ── ステロイドだけでは副作用が辛い。Ciclosporin、Mycophenolate、Chlorambucilの使い分けと、2-4週間ごとに25-50%ずつ減量する出口戦略。
第二選択免疫抑制薬は、グルココルチコイド(PSL)の副作用を軽減するステロイド節約効果(Steroid-sparing effect)と、難治例への上乗せ効果を目的に使用する。効果発現に通常2-4週間かかるため、急性期はステロイドが主体。CiclosporinはCalcineurin阻害薬で、犬: 5-10 mg/kg PO q12-24h、猫: 5-7 mg/kg PO q12-24h(副作用: 消化器症状、歯肉肥厚)。Mycophenolate Mofetil(MMF)【犬】10 mg/kg PO q12hはプリン合成阻害薬で、近年IMHAに人気だが消化器毒性(血様下痢)が用量依存性で問題となる(※猫は重篤な消化器毒性を示すことが多いため使用には極めて慎重を要する)。Chlorambucilはアルキル化薬で猫IBD/低悪性度リンパ腫に用い、2 mg/cat q48hで骨髄抑制(CBC定期チェック必須)に注意。減量は寛解後2-4週間維持 → 25-50%ずつ3-4週間おきに行い、ステロイドを先に離脱して第二選択薬は最後に切る。
| 薬剤 | 作用機序 | 用量 | 主な適応 | 主な副作用 |
|---|---|---|---|---|
| Ciclosporin | Calcineurin阻害 | 犬: 5-10 mg/kg q12-24h 猫: 5-7 mg/kg q12-24h |
アトピー、肛門周囲瘻、IMHA、PRCA | 嘔吐・下痢、歯肉肥厚、多毛 |
| MMF | プリン合成阻害 | 【犬】10 mg/kg PO q12h (※猫は慎重投与) |
IMHA、IMTP、重症筋無力症 | 消化器毒性(血様下痢) |
| Chlorambucil | アルキル化 | 猫: 2 mg/cat q48h or 20 mg/m² q2w |
猫IBD、低悪性度リンパ腫 | 骨髄抑制(CBC必須) |
| Leflunomide | ピリミジン合成阻害 | 犬: 2-4 mg/kg PO q24h | 追加薬 | 消化器症状、肝毒性 |
| ❌ 旧来 | ✅ 最新 |
|---|---|
| IMHA・IMTPはステロイドだけで管理 | 早期から第二選択薬を併用する方が予後改善(ACVIM推奨) |
| Azathioprineを猫にも使用 | 猫へのAzathioprineは致死的骨髄抑制リスクあり。猫にはChlorambucilが安全 |
| 寛解したら早く薬をやめたい | 寛解後も2-4週間はその用量を維持してから、25-50%ずつ3-4週間おきに慎重に減量 |
はい、ステロイドを減らすための「助っ人」のお薬があります。ただし、効果が出るまでに2-4週間かかるので、最初はステロイドと一緒に使い始めて、効果が安定してきたらステロイドを少しずつ減らしていきます。